新茶の香りの魅力と、香りを守りつなぐ職人技

今回は新茶を語る上で欠かせないその特徴的な香りについて、堀口将吾(しょうご)さんに伺いました。
将吾さんは第3話で登場した堀口常弘さんのご長男。茶業の未来を背負って立つ、次世代の茶師の一人です。目前に迫る新茶時期に向けた準備でお忙しい将吾さん。どんな貴重なお話が聞けるでしょうか。

若葉を思わせる鮮度感あふれる香りが、日本人に春の到来を告げる

「新茶の香りは、300種類以上の成分が複雑に作用しあって出来ていると言われていますが、
その中でも新茶と聞いてまず連想されるのは、若葉を思わせるみずみずしい香りかと思います。
私も、鮮度感あふれる新茶独特の香りが大好きです。新茶の香りはこの季節にしか味わえない特別なもの。
爽やかで上品な香りに注目して、新茶で春を感じていただけたらと思います。」

五感をフル活用した厳しい検茶で、新茶の香り、美味しさを守り続ける

「安全かつ美味しい新茶をお届けするためには、茶葉の香りや味に関する検茶(品質検査)を行うことが重要です。検茶の内容は、茶葉の見た目や手触り、淹れたときの味や香り、水色(お茶の色)、喉ごしなど多岐にわたります。特に香りの項目は重要で、新茶らしい鮮度感のある香りを十分に持っているかを厳しくチェックします。」

茶葉を一目見たときに心惹かれるお茶は、実際に淹れてみても素晴らしい

「新茶の時期が始まれば、1日100種類を超えるサンプルを検茶することも珍しくありません。
集中力を要する作業ですが、新茶を評価する上での入口のようなものですので、妥協は一切禁物です。
検茶には成分分析機も使用しますが、それはあくまで補助的なもの。最後は人間の感覚が頼りになります。」新茶時期への決意を新たにする将吾さん。検茶をするその目はまさに真剣そのものでした。