利用するのはお茶の樹の本能! 黒いベールがうま味を引き出します。

「茶畑日記」読者の皆様こんにちは!ところで皆さま、上の写真を見て驚かれませんでしたか?そう、新芽が芽吹き、青々としていたはずの茶畑が一面真っ黒になっているではありませんか!でもご安心ください。この黒い幕、実は新茶の美味しさをアップさせる秘密兵器なんですよ。

植物の成長メカニズムをおさらいすること、それが謎解きの第一歩です。

まずはお茶の樹が成長する過程を少し説明します。お茶の樹も他の植物と同じように、葉の中の葉緑素を使って、葉から取り込んだ日光や空気中の二酸化炭素、根から吸収した水を材料に、成長のための栄養分をつくり出します。これが、かの有名な「光合成」という、植物の持つ独特なメカニズムですね。

茶葉の生命力にびっくり!お茶を飲むことは、お茶の恵みをいただくということ。

茶葉に「寒冷紗(かんれいしゃ)」をかぶせて約70%の日光を遮断すると、なんと茶葉はしおれてしまうどころか日光を求めて力強く葉を広げ、葉緑素をぐんと増やすそうです。さらに、茶葉の色も鮮やかな緑色に変化し、うま味成分のアミノ酸も増加。淹れたお茶の色まで良くなるのです。

美味しさのためには手間を惜しまない。茶農家のあくなき追求には頭が下がります!

品種や地域にもよりますが、寒冷紗は新茶初摘みの5日から1週間前にかぶせられ、効果を最大にするために摘採する当日に取り外して手早く茶葉を摘み採ります。このひと手間が一層美味しい新茶を生むため、有明町では寒冷紗をかぶせた黒い茶畑を多く目にします。茶農家のあくなき追求にはホント感心です!