新茶の出来を左右する荒茶加工。職人の厳しい目が見極める。

新茶の摘採が始まった志布志市有明町の荒茶工場は、茶葉を蒸す良い香りにあふれています。荒茶とは茶葉を保存するために、蒸したり揉んだりして水分量を低下させる加工。お茶の味、香り、色などの品質を大きく左右する重要な工程です。今回は、荒茶工場スタッフで堀口泰久さんの甥にあたる堀口俊(すぐる)さん(写真右)、工場長の牧本作蔵さん(写真左)に話を伺いました。

蒸すことで新茶の鮮度を保つ。重要な「蒸し」工程の中身とは。

堀口俊さん「荒茶工場に運び込まれた新茶は、蒸したり揉んだり、乾燥させたりと10以上の工程を経て、約5時間かけて荒茶として仕上げます。その中でも私たちが特に気を配るのが、茶葉の発酵を止めるために蒸気で蒸して酸化酵素の働きを止め、茶葉の緑色を保ちながら青臭みを取るための「蒸し」工程です。」

荒茶加工は「蒸しが8割」!機械に頼らず、人の感覚で全てを決める。

「蒸し工程では、茶葉の状態を見極め、蒸す時間や蒸気の量、機械の回転数などを微調整します。そうした調整が荒茶の品質を大きく左右するため「蒸しが8割」と言われ、重要視されているのです。判断基準は機械の数値ではなく、茶葉の手触りや香り、淹れた時の色など全て人間の感覚で決められます。」

「感覚の記憶」を呼び覚ます。選ばれたお茶の職人だから、分かる世界がある。

牧本作蔵さん「茶葉を見る感覚を磨くには、経験を積み、記憶することが大事。例えば手触りなら手に神経を集中し、感じたことと仕上がった荒茶の出来を結び付けて覚える。新茶が始まった今は、自分の手に去年の新茶の「感覚の記憶」を取り戻さないといけない。イメージ通りの荒茶をつくるために重要な作業です。」

新茶時期は寝ても覚めてもお茶のことばかり。夢にまでお茶が出てくるよ。

牧本作蔵さん「新茶の最盛期は一昼夜工場が稼働することも。お茶のことがずーっと頭から離れない毎日。工場でお茶を検査している夢を見ることだってありますよ。この仕事には「極める」ってことがなく、毎日勉強だし、新しい発見がある。自信を持ってつくっているお茶だから、多くの人に飲んでもらいたいです。」

ついに新茶は最後の工程へ。美味しいお茶が誕生するまでの道のりもあと少し。

このように職人の手で荒茶となった茶葉。実はこれで終わりではありません。いよいよ最後の工程、「仕上げ加工(火入れ)」が施されます。そこにも職人の熱い想いと技があるのです。その職人はなんと伊藤園にいた!その人たちに突撃インタビューを決行!次回もお見逃しなく!