伝統の茶処で、家族の絆が「お~いお茶」の原料茶葉を育てる。

今回私は、日本一の緑茶生産量を誇るお茶処、静岡県牧之原市で「お~いお茶」の原料茶葉を育てる、赤堀園の赤堀有彦さんを再び訪ねました。有彦さんが考える家族農業の理想の姿や、お茶づくりにかける想いについて伺ってみようと思います。家族そろった和やかなムードの中、どんなお話が聞けるでしょうか?

おいしいお茶づくりの一番の秘訣は、家族の健康と笑顔です!

有彦さん「私の管理する茶畑では二番茶が終了して、今は茶畑の管理が主な仕事。秋のお茶、大切な来年の新茶に向け、茶の樹の手入れや土づくりにこだわりを持って取り組んでいます。そしてお茶づくりに何より大切なのが、妻の節子や2人の息子たち、家族、従業員の明るい笑顔と、心から楽しく働ける環境です。」

持続的、安定的な家族経営のために。家族間のルールを明確化して実践しています。

「赤堀家では私の代から『家族経営協定書』というものを作り、経営方針や労働条件などに関して、定期的な家族会議で納得いくまで話し合いを行っています。日々の打ち合わせでは、長男の嗣人(つぐと)が農作業の方針や内容を細かく指示します。嗣人は、茶畑の仕事全般を担当する、頼りになるリーダー的存在です。」

スムーズな世代交代にも大きな効果が。『家族経営協定書』は赤堀家のバイブル!

「三男の久人(ひさと)は5年前に就農し、茶畑の管理や工場での製造を担当。商品開発や広報の分野も得意です。兄弟それぞれの得意分野で力を発揮し、仲良く前に進んでほしいですね。2人の息子が就農する際も、『家族経営協定書』をつくる上で培ったノウハウや、農業経営に関する意識改革が役立ちました。」

母ちゃんに、感謝の気持ちを忘れない。かけがえのない、完璧なるパートナーですよ。

「母ちゃんは、忙しい時期でも家事をこなしてから茶畑に出て一生懸命働いてくれるし、あうんの呼吸で仕事できる最高のパートナーですね。何かあればすぐに家族集まって、本音で語り合えるし、収穫の喜びも分かち合える。こうした家族経営の姿は、日本の農業にとって大きな価値があると信じています。」

牧之原の茶農家としての誇りを胸に、地域全体が盛り上がるよう力を尽くしたい。

「赤堀園では約40年間、大学などで農業を学ぶ学生を研修生として受け入れています。茶農家の卵たちに、自分なりの成果を持ち帰って活かしてほしいですね。牧之原のお茶は、日本のお茶の生命線だと思っています。今後も地域の契約茶農家のリーダーとして、牧之原茶のブランド力を高められるよう励んでいきます。」